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【イラストレーター「居酒屋日記」】


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ここは、首都圏私鉄沿線某駅の居酒屋「いら進」。
なぜか、イラストレーターが多く 集まると、業界では評判の店である…。
今日も今日とて、暖簾をくぐるイラストレーターたちの物語りである。
第6夜  
(前回からのつづき)

 「ふう〜。うまいなあ〜。もう一本つけて。」
 「先輩…。あまり飲み過ぎないで下さいよ。」
 「何言ってんだ。酒は酔う為に飲むんだ。酔うのが怖けりゃ、水でも飲んでろ!」
 「ハイハイ…。じゃあ、とにかく『カット』の流れを教えて下さいよ。」
 「代表的なケースで、雑誌の場合を説明すると、

:まず電話が来る。
:大まかな説明(内容・量・スケジュール)の後、打ち合わせの日時を決める。」

 「打ち合わせって、会わなきゃダメですかね。あまり、人と会うの好きじゃないんスけど…」
 「仕事を重ねて、担当者とのやり取りがスムースになってきたら、電話やファックス、メールなどでのやり取りだけでもできるだろうけど、重要な部分は会わないとちょっときついんじゃないかな。そこら辺はまたいずれ別の機会に。で、

:打ち合わせの時、 資料(写真・ラフ等)の受け渡し、詳しい説明、スケジュールの確認など、
:ラフ提出。
:完成物提出。

かな。」
 「ラフできたら送ってくれって言われるんスけど、あんまり見せられるようなラフ描かないんで困っちゃうんスよね…」
 「イラストのラフは、タッチや内容を確認する以外にも意味が有って、編集者は素材が揃うまで、ベ−ジ数に合わせて文章の量、写真、イラストスペースなど、大雑把に 組み合わせて、割り付けなければならないんだ。そして、素材が揃ったら、割り付けと共にデザイナーに渡す訳だ。それが無いとデザイナーもデザインするのに困ってしまう。まあ、実際は平行作業だったり、何かの素材が揃わないまま、デザイナーに渡したりとか理想通りには行かないけどね。イラストのラフが無いと、その「割り付け」作業に響く訳さ。」  
 「あー、そういう訳だッたんスか!そう言えば『カクハン』って何スか?何か混ぜるんすか?」
 「…お前の脳みそ混ぜたろか?『カクハン』=『角版』だ。写真のように四角い状態 の画稿の事だ。対して、背景の無い状態は通常『切り抜き』と呼んで、うまく行くとデザインの自由度が増える。」
 「うまくいくと?」
 「そう。早い段階でデザイナーに渡す事ができると、色・レイアウトなど自由度が増えるけど、ラフも出さずにイラストの入稿が遅れに遅れて、とりあえず縦横のサイズ だけ決めてデザインしてもらって、ギリギリ最終的に切り抜きの絵をぶち込んだりすると、逆にメチャクチャ間が抜けた感じになる。」
 「…先輩何で知ってるんすか〜?」
 「ア〜、酔っぱらったかな〜。でももう一本つけてもらおうかな〜。
 「…まあいいや。色んな意味で、ラフが必要な事は解りました。他に必要な事ってあ りますか?」
 「う〜ん…。必ずって訳じゃ無いけど、俺の場合はできるだけ、割り付けやラフデザ インをファックスしてもらってるね。そうするとページ構成が解るし、企画意図やデザイン意図も解るから、すごく描き易くなる。でも、そこら辺の感覚って編集サイド にはなかなか伝わりにくいみたいだけどね。いつも『何で?欲しいの?』って反応が返ってくるけどね。」
 「へえ〜。今度やってみよ。」
 「今の状況だと、まだ、イラスト←→編集←→デザインの連係は、弱いような気がするな。デザイン側からは、イラスト画稿は見えるけどイラストレーターとの接触は殆ど無い。イラストレーター側からは、デザイナーもデザイン作業も全く見えない。口を出す事は無いけど、企画・編集意図、デザイン意図は常に意識していたいね。」
 「まだ、難しいけど、段々解ってくるといいなー。まあまあ、どうぞ飲んで下さい。」
 「おっとっと…。何だか『カット』の話で夜が明けそうだな…。」
 「秋の夜長。まだまだ宵の口ッスよ。」

(初稿1999年)
最終稿日時 2003/02/03(月)/23:49:27  No.7

第5夜  
 「いや〜、今年の夏は暑かったな!ま、とにかく生で乾杯だ!カンパ〜イ。オツカレ 〜。んごんごんご…、んまい!で、どうなの?イラストの仕事始めて」
 「そうっすね。雑誌関係から、ぼちぼち少しずつもらってますけど…」
 「けど?」
 「実は、カットばっかりで、何か『あれ?』って感じっすよ。」
 「ふふふ、『こんなはずじゃなかった』ってか?カットが多いっていいじゃないの」
 「いや〜、カットをばかにしてる訳じゃないですけどね。最初は、仕事をもらえるだ けでうれしかったんですけど、早く先輩みたいに表紙とか広告とかやりたいっすよ」
 「まあ、イメージと違って派手で大きな仕事ばかりじゃないよ。それより、今の時期 の仕事は、特に大切にした方がいいよ」 
 「何でですか?」
 「最初、売り込みを始めたあたりは、仕事がある程度、ドッと入って来るんだよ。お前、今がそうだろ?」
 「ええ……、確かに売り込み先からかなり入って来てますね」     
 「今、結構大切な時だぞ。ポンポンと仕事が入ってくるから、自信を持って調子良くなる。で、『もっと大きい仕事を』と思い始める…。違うか?」
 「(ギクッ……)ええ……、でも自分で言うのもなんですけど、売り込みの時も、結構反応いいっすよ」
 「そりゃ今だけだ」
 「エエッ!?それは、どう言う事ッスか?」
 「まあ、正確に言うとお試し期間だよ。使う方としては、新人イラストレーターが売 り込みに来た。サンプルも結構いい。で、2〜3回試してみる訳だ。お前がダメでも 代わりはいっぱいいる。うまく行けばめっけもん。だから、お前がその仕事をレギュラー化できるかどうかで、ホントの反応が解る。要は、技術以外の点は仕事を出してみなきゃ解らない訳さ。理解力、相性、キャパとかね」
 「ゲゲゲ…。みんなまだ1・2本目っすよー」
 「それだけじゃない。『カット』はイラストの仕事の必要な事が、ほとんど盛り込ま れている。【イラスト道は『カット』に始まり『カット』に終わる】と言われてるくらいだ」
 「誰が言ったんです?」
 「カット仙人だ!」
 「カット仙人!?」
 「おう。カット一筋で、東京・目白に御殿を建てたという、伝説のイラストレーター
だよ」
 「ひゃー!で・弟子になりたいっ。」
 「仙人位になると、電話の音だけで、日にち・曜日・時間帯などから、ほとんど編集者が解るらしい…。受話器を取る時には、既にラフが頭に浮かんでいるそうだ。」
 「ひえ〜!?マジッすか!?」
 「まあ、仙人の話はともかくとして、表紙をやったって、何十万て訳にはなかなかいかないし、何日掛けても1枚だ。『カット』なら、値段と力量のバランスがとれてれ ば結構、数が見込めるし、そういうのが何本かレギュラー化すれば、月のスケジュー ルがたてやすいし、収入も安定して来る」
 「なる程じゃあ、『カット』の善し悪しって有るんスかね?」 
 「まあ簡単に、いい悪いは言えないけど、流れを理解できればかなりやり易くなるか もな。少し仙人になり変わって説明するか」
 「お願いします?先輩!次、何飲みます?」
 「じゃあ、仙人だけに…『浦霞』なんて、いってみましょうか」

(つづく)
最終稿日時 2003/02/03(月)/23:45:52  No.5

第4夜  
(前回からのつづき)

 「んぎんげんご……くあ〜!ここで飲んでる間に夏になっちゃったけど、やっぱり夏 は、何杯飲んでも生ビールだな!な?
 「……先輩ほんっとビール好きッスね。腹回りヤバイっしょ?」
 「うるせー。それを言うな。ベルトの穴を気にして、酒が飲めるかっつーの。」
 「それより先輩、さっきまでの話で『商業目的』がイラストレーションの概念を支え
る大きな柱のひとつだって言いましたけど、じゃあ、その他って何です?」
 「まあ、さっきまでの話は、ホントあっさりしたもんで、言ってみればこの『茄子の浅漬け』みたいなもんだ。」
 「だから早く『ぬか漬け』みたいな話しして下さいよ。すみませーん。ここぬか漬け 」
 「まあホントは単語の意味からイラストって何かを解説してもしょうがないわけよ。
今、日本じゃ子供がノートのはしっこに描いても『イラスト』って言うからなあ。 『私の趣味はイラストを描くことで〜っす。』……な〜んてね。まあ、それはそれでいいかなって思ってるんだけど」
 「ちょっと自虐っぽい感じもしますよね。『大した絵じゃ無いよ』っていうか『つまらないものですけどどうぞ』みたいな卑下自慢って言うんスか。」
 「『粗茶でございます』とかね。まあそれが社会文化的にどういう方向へ行くかは解らないけど、『イラストレーション』を解りにくくしている要因かも知れん。」
 「それはそれとして、『イラストレーション』っていう『職業』の話は?」
 「最初お前が言ったように、『好きな絵で生活したい』っていう動機があるよね。そ れに技術があれば、プロになれる条件が満たされているような気がしそうだけど。」
 「何か足りないッスか?」
 「よく、『認めてもらえない』とか『認めてもらう場がない』とか、プロになれなか っ た人、そして、ならなかった人は言うけどさ。さっき言った『ビジネス』『商業目的 』っていう意識が欠けていると、そういう言葉が出てくる。イラストレーターにとっ て『絵』は『商品』なんだよ。商品が求められる為には、『営業』も『宣伝』も『企画』も、もっと言えば、『経理』『事務』など事業に不可欠な全ての事が必要になっ てくる。もちろん魅力的な『商品』である必要はあるけどね。解る?」
 「ん〜。『絵』だけではダメだって事ッスか…。じゃあ、先輩が『イラストレーショ ン』の概念を支える、もう一つの大きな柱だと考えている事は…?。」
 「『イラストレーション』は『共同作業』そのものの事なんだよね。」
 「最終的に様々な人たちの作業を通して、見る人に伝えられるものが『イラストレー ション』なんだよ。デザインにしろ、コピーライトにしろ、印刷にしろ、多くのセクションが一つの表現に関わっていて、イラストもその中の一つだ。誰が主でも誰が従 でもない。見られる事、使われる事を、そして共同作業である事を最大限に意識しな ければ『イラストレーション』にはならない。理想を壊すような言い方かも知れない けど、『絵』が好きじゃなきゃ絵は描けないけど、『絵』がキライでも『イラストレ ー ター』にはなれる。お前が今の会社でやってきた事も、『絵』とは関係なかったかも 知れないけど、必ず役に立つよ。ガンバレ。」
 「…うまいっすね、この額漬け。よっしゃあ、先輩飲みましょう!生大2つ追加!」
 「お前持ちな。」
最終稿日時 2003/02/03(月)/23:42:49  No.4

第3夜  
 (前回からのつづき)

 「ぷわあ〜っっ!やっぱ梅雨時期は、何杯飲んでも生ビールだな!!」
 「そ・そうっスかね…、ところで先輩、早く『(イラストレ−ション)って(挿し絵)そのものじゃない』の続き教えて下さいよ。」
 「うん。元々、イラストって印刷が発明される前からあったわけだよ。商店の看板とかね。つまり、職業的歴史自体は物凄く古い!そんなころには、『挿し絵』なんて概念は当然無かったんだよ。まあ、手描きの本はあったろうけど。」
 「あ。確かにそおっスね。つまり、『出版』が生まれる前からイラストレーションはあったって事っスね。う〜〜む。ナルホド。」
 「まあ、今もそうだけど『出版』がメディアの中心の時代が、べらぼうに長かったからね。長い間『挿し絵』を土壌にして『イラストレーション』も生きてきた訳さ。特に、写真が生まれる前は、『絵』しか、紙面をビジュアルでサポ−トできるものは無かったしね。」
 「でも、紙物で『挿し絵』以外にも『イラスト』あったんスか?」
 「あったさ。解りやすいところで言うと、『浮世絵』や、ロートレックのムーランルージュの『ポスター』とかね。」
 「ははあ、なる程。でも『浮世絵』も『ポスター』も、『イラスト』っていうより『アート』じゃないんすかね。一枚まるまる『絵』でしょ?」
 「だから、『イラスト』は挿し絵そのものじゃ無いって言ってる訳よ。浮世絵の現代での価値は、『美術品』だけど。でも、簡単に『画家』を名のる事ができなかった時代に、1:庶民・町民へ向けて多量に発行された。2:手描きもあったが、絵師(イラストレーター)、彫り師、刷り師(印刷技術者)、版元(ディレクター・プロデューサー)がいて、分業が確立された。3:そしてこれがメイン…『商業目的』だった。」
 「あ!わかった。そうか。『ビジネス』だ! あれ?でも、いわゆる『画家』だって、絵で収入を得てますよ?」
 「だからね、みんな『絵描き』なんだよ。描く事そのものが優先で、結果的に『収入』を生むか、最初から『ビジネス』の構造に合わせて、絵を描くか…と、言う事さ。そ
れが、答えの一つだね。」
 「え?まだあるんスか?なんスか・なんスか!?」
 「まてまて、その前に…」
 「わかってますって!スミマセ〜〜ン!ここ、生大2つ!」
最終稿日時 2003/02/03(月)/23:37:35  No.3

第2夜  
 「あ、とりあえず生中二つね。…で、どうするの?会社辞める気になったの?」
 「いやー、まだ迷ってるんすよ。だから、こうして相談に来てるわけで…、絵を描くのが好きで、これで生活できればって思ってたんスけど、でも、どうやってなっていいか解らないし、イラストレーションってのも段々解らなくなってきちゃって…」
 「うん、なるほど。色々悩むよね…。じゃあ今日は、せっかくだからイラストレーションって何なのか、初めから考えてみようか。まずは、カンパ〜イ!」
 「あ、どうもお疲れさまっス…。だいたい、画家とイラストレーターって何が違うんスかね。油絵とか日本画だと画家になるんスか?」
 「あー、画家とイラストレーターね。イラストレーターって日本語で言うと何だろうか?」
 「んー、何スかね?『挿絵画家』位しか思い浮かばないっすけど…。」
 「イラストレート(ILLUSTRATE)って辞書で見ると『説明する』とか『図解する』っていう意味なんだ。つまり『挿し絵』そのものではなくて『絵や写真、図(picture)』などを、文章に『挿入』する事なんだな。だから、イラストレーターは、それをする人って事だ。つまり、本来は『絵』じゃなくても『写真』や『図』でも、いいわけだ。」
 「そ・そういえば、洋雑誌なんかで『◯◯ILLUSTRATED』て、イラストがいっぱい載ってるのかと思ったら、絵なんかほとんどなくて…、あれは『詳しく説明してる本』っていう事だったんスね!」
 「そういうこと。だから『挿し絵』って文章に絵を挿入する事自体をも言うんだな本当は。現在では『イラストレーター』を、うまく意味する日本語って、無いのかも知れないけど、根本はそういうことさ。」
 「う〜んなるほど。面白いっすね!もっと聞かせて下さいよ!」
 「ま〜そうせかすなよ。まずは…」
 「まずは?」
 「生中、お代わりね!」(つづく)
最終稿日時 2003/02/03(月)/23:26:10  No.2

第1夜  
(ガラガラ…) あ、二人ね。…取りあえず、生中ふたつ!後、早く出るやつ何か。おしんこ?じゃそれ。後、焼き鳥盛り合わせね。しかし、珍しいなー。お前が電話よこすなんて。、お・きたきた。まずは乾杯だ。どもども、久し振りー。・・・くあ〜!ヤッパリビールはうめえなー!ウチじゃ発泡酒しか買ってもらえんもんなー。で、何だよ相談って。小指か?えっ、違う。ま・まさか親指…。あ、違うのね。失礼失礼。

 ブッ! イラストレーターになりたい〜!? マジかよ!お前。だってお前、キャリア組だろうがよ。中学の同窓生の間じゃ、世も末…じゃなくて。すごい出世だって評判じゃないか。え?なになに…  最近、近所の視線が冷たいし、職場でもすぐ部下に告発される?ま〜そりャあね。解る気も…あ、いやいや。で、プロイラストレーターのオレ様に相談って訳か。殊勝なところあるじゃない。いいよいいよ、何でも聞きな。キャリア組の相談を受けるなんて、オレも捨てたもんじゃないね。 しかし、何でまたイラストレーターなんだよ。

 イラストレーターは好きな絵を描いて食ってるし、人付き合いで苦労する事も無いし、通勤無いし、平日休めるし、売れっ子になればお金もバンバン入ってくるし、定年無いし……?? てめえ…… 鼻から割り箸突っ込んでやろうか? 昔から嫌な奴だと思ってたけど…。そんなイラストレーターばかりじゃ無いっつーの!  好きな絵は、なかなか描けなかったり、知らない所に営業行ったり、平日休むどころか土日も休めなかったり、売れっ子なんてほんの一握りだし、定年無いけど何の保障も無いし、収入は不安定。ボーナス無し。お前、オレなんか未だにカミさんに頭が上がらなくて……。あー、何だか泣けてきた。 ちょっと!酒!熱燗!2本ね。

 ……ふ〜。まあいい、飲め。 で、お前どんな絵描くの。え?海の絵を描きたい?ほ〜、お前そんなにロマンティックだっけ……。はあ?クルーザー持ってるから?…お前、そんなもん買ってんのかよ。心配するな?なんで?ここだけの話だけど、民間企業からもらった?維持費も払ってもらってる!? 目ん玉に、もろキュウ埋め込むぞテメエ。オレなんか、この前やっと「軽」買って喜んでるのに、スズキのマーボー。 知ってるか?これでやっとオブジェ積めるんだよ!軽トラじゃ無いのは、ささやかな抵抗なんだよ!自動車税を払う月なんか、こづかい減らされるんだぜ!トホホ……。  なに?見習ってクラウンを売るって?で、どうするんだよ。サニトラがいいぞ。 え?セルシオ? グレードアップしてるじゃねーかよ!! ったく!!  おやじ! 酒! 冷やでいい! なに?作品を見て、仕事先紹介してくれ? お?持ってきてるの? まあ、イラストレーターになろうって位だから、相等努力したんだろうな。 悪かったオレがひがみすぎた。 どれどれ。見せてみろ……

 ・・・ お前 これ、読者の投稿イラストより100倍下手だぜ……。
  おてもとの袋で作った船の方が、よっぽど出来がいいじゃねーかよ。 え?オレのセンスが解る所でしか、仕事はしない?天才は努力は要らないだあ? おまえ、この串で耳から脳みそほじくり出してやろうか?オケラだって、ミミズだって、アメンボだって、もう少しマトモに描くっつーの!。  実はもうプロデビューしてるって? ウソだろ? 表紙!? どこの! 出入りしてる業者に「おたくで出してる業界紙の表紙を描かせてくれ」って頼んだら、 二つ返事でOKだった?原稿料は一枚50万だあ〜!?この(へのへのもへじ)が!? そういうの圧力って言うんだろうがよ普通。 高く無いって? 何で… 向こうには数億の仕事を出してるから…!? 収賄じゃねーかよ!? おやじー!! 酒〜!! あ・まて!帰る気か!?コラまて! カードだあ〜!? 赤ちょうちんで、アメックスのゴールドなんか出すんじゃねえ〜。ダイナースもだめだ〜! てめえの金なんか要るかあ〜! このやろ〜! 二度と顔出すんじゃね〜!!
最終稿日時 2003/02/03(月)/23:00:32  No.1


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